“夏”というキーワードから、皆さんは何をイメージしますか。
楽しいイベントが盛りだくさんの夏ですが、強い日差しに紫外線や汗など、体にとって様々な負担のかかる季節でもあります。日常的に受けた刺激はダメージとして体に蓄積され、シミやそばかすといった目に見えるものへと変化し、肌の老化を早めることに。日焼け止めクリームや日傘、サングラスなど外からの対策も大切ですが、何より意識したいのは日頃から「ダメージを受けにくいカラダ!」を作っておくことです。
肌を構成しているのは細胞です。細胞は常に生まれ変わり、その細胞を作るためには血液からの栄養が不可欠です。血液を造るためには、たんぱく質や脂質、鉄やビタミン12といった多くの栄養素が必要となります。これらの栄養素は食べものや飲みものに含まれていることから、血液が日々の食事から作られているといっても良いでしょう。毎日の食事を意識し、体内から外的を予防することで肌ケアにもつながります。内側から予防線を張り、負けないカラダを作りましょう。
紫外線が肌にあたると“活性酸素”という物質が生まれ、細胞を酸化させてしまいます。シミやシワの原因にはこの酸化が影響しているため、酸化を食い止めるための“抗酸化物質”を多く含む食材を摂取し、事前に予防することが大切になります。
有効とされる栄養素は『ビタミン』です。特にビタミンA、C、Eには抗酸化作用を持つ食材が多く、積極的に摂取してお肌のエイジングケアに役立てましょう。
※食事療法とは・・・・・単純に薬と食事を同列に置くものではなく、現代人の誤った食生活が、ガンをはじめとする現代病を引き起こしているという考え方が根底にあります。誤った食生活や人工的な食事、添加物の過剰摂取や偏った栄養などを根本から変えようとするものです。本来人間の持つ、治癒力・免疫力・体内代謝を高める食事内容を心がけましょう。
肌ダメージを受けにくい栄養素
夏場には冷たい食事を摂る機会が増えますね。繰り返すことで内臓は冷え「疲れやすい・腰が痛い・背中に痛みを感じる」などの原因を招くことにもつながります。しかし、暑い中で温かいものを意識して食べることは難しいものです。もちろん、温かいものが必ずしも体を温めるとは限りません。食事の基本は、炭水化物やたんぱく質を一緒に取ることです。炭水化物は消化吸収される際にエネルギーへと変わり、熱を発生させて体を温め、たんぱく質は筋肉を構成し、代謝を上げるために働くなど、いずれも冷えの改善につながります。日々バランスの良い食事を心がけ、更に有効的な食材の組み合わせで、夏に強いカラダを作りましょう。
条件 | 太陽をあらわす「陽」の特長 | 曇りや影をあらわす「陰」の特長 |
---|---|---|
環境 | 寒い地域で育つ食べものに多い | 温かい地域で育つ食べものに多い |
堅さ(水分) | 堅い・水分の少ないもの | 柔らかい・水分の多いもの |
土壌 | 土の下に育つものに多い | 土の上に育つものに多い |
色 | 赤・橙・黄・黒 | 白・紫 |
カラダを温める「陽」の食べもの
根菜類(ごぼう、かぶ)、大根の葉、にんにく、白菜、しょうが、りんご
土の下にできる冬の野菜は、通年活躍するアイテムに。水分の多いものは体を冷やすため控えめに。
※大根の白い部分は、加熱することで温める陽の食材に。
日本酒、赤ワイン
ビールなどに比べておすすめですが、飲み過ぎると体からの放熱が増え、結果体を冷やすことに。紅茶、プーアール茶、ほうじ茶、かりん茶、よもぎ茶
発酵させている、茶色い茶葉がおすすめ。黒砂糖、きび砂糖、三温糖、玄米、全粒粉パン
精白していないミネラルの多いものを。香辛料(しょうが、山椒、こしょう、ナツメグ、八角、サフラン)
量を摂ることができないため、スープや紅茶などと一緒に摂る工夫を。発酵食品(しょうゆ、味噌、酢、梅干、たくあん、納豆、チーズ、ヨーグルト)
塩分も強いため、1回の食事の摂取量は控えめに。カラダを冷やす「陰」の食べもの
トマト、きゅうり、レタス、なす、冬瓜、みょうが、南国フルーツ(バナナ、マンゴー)
夏野菜は「煮る・炒める・スープ」など加熱をして。ビール、ウイスキー
アルコールは体を瞬間温め、後に熱を奪うため控えめに。白い砂糖、化学調味料
精白された食品は避け、きび砂糖や黒砂糖などミネラルの多いものを。緑茶、コーヒー
水分補給が大切になる季節、飲みものの種類や量にも気をつけて。もしかしてカラダを冷やしてる!?生活チェックシート
□飲みものは、冷たいものを選ぶことが多い
□好き嫌いが多く、偏食である
□野菜は、生野菜を摂ることが多い
□朝ごはんを抜くことが多い
□パンツよりもスカートを好んで履く
□お風呂はシャワーで済ませることが多い
□運動不足である
□便秘がちである
□生理通が強く、生理不順である
□砂糖を使用した甘いものを食べることが多い
栄養素摂取量の目安(1日あたり)
β‐カロテン
成人男性[1800ug]、成人女性[1800ug]
青じそ1束10枚(8g)⇒880ug、かぼちゃ100g⇒4000ug
ビタミンc
成人男性[100mg]、成人女性[100mg]
赤ピーマン100g⇒170mg、ブロッコリー100g⇒120mg、ししとうがらし100g⇒57mg
ビタミンe
成人男性[8~10mg]、成人女性[8~10mg]
かぼちゃ100g⇒5.1mg、赤ピーマン100g⇒4.3mg、大根の葉100g⇒3.8mg
ビタミンb2
成人男性[1.6mg]、成人女性[1.2mg]
アーモンド100g⇒1.11mg、納豆100g⇒0.56mg、豚レバー100g⇒3.60mg
材料(4人分)
- 小松菜
- 80g
- 人参
- 60g
- ごま油
- 小さじ2
- 塩
- 適宜
- ご飯
- 丼ぶり4杯分(約560g)
- いわし
- 6尾(12切れ)
※3枚におろしたもの - 塩・こしょう
- 適宜
- 片栗粉
- 適宜
- 油(サラダ油又はえごま油)
- 適宜
- 長ねぎ
- 1本分
- しょうゆ
- 大さじ4
- きび砂糖又は砂糖
- 大さじ4
- 酒
- 大さじ4
- 豆板醤
- 小さじ1/3
- 焼きのり(細切り)
- 1枚分
- 青じそ
- 8枚
- 金ごま
- 大さじ1
いわしの蒲焼丼~小松菜と人参のナムル添え~
旬(6~10月)のいわしは、脂も旨みものってお刺身でも美味しく頂けますが、お子様でも食べやすい様に、香ばしく焼いて蒲焼に。黒砂糖(またはきび砂糖)のコクのある甘みでタレをまとめ、更に食べやすく仕上げています。味が単調になりがちな丼ものに、豆板醤でアクセントを。青じそを添えることで後味さっぱりと頂けます。歯ごたえの異なる、小松菜や人参をナムルにして添え、蒲焼と交互に頂くことで複雑な美味しさが生まれます。ほうれん草に比べてカルシウムやビタミンCが豊富な小松菜は、β-カロテンの含有量においても他の野菜より優れているなど万能選手です。ほど良く辛みを効かせたタレで、食欲の落ちる暑い季節を美味しく乗り切りましょう!
- 人参は、千切りに、小松菜は食べやすい幅にカットしておく。
- ボウルに、{ごま油+塩}を合わせておく。(※a)
- いわしは、塩を振り約5分置いて出てきた水分をペーパーで押さえ、こしょうをしておく。
- 長ねぎは、幅約3~4cmにカットしておく。
- ボウルに、{しょうゆ+きび砂糖(又は砂糖)+酒+豆板醤}を合わせておく。(※b)
- 熱湯に塩を加え、人参と小松菜を硬めに茹でる。
- ボウル(a)に、①を温かいうちに加えて全体を和える。
- フライパンに油を敷き、片栗粉をまぶしたいわしを、皮目から中火で香ばしく焼く。
- 皮目に焼き色がついたら、裏返して8割熱を通す。更に長ねぎを加え、香ばしく焼いて取り出す。
- ④のフライパンへ、(b)を加えて煮詰め、ツヤととろみがついてきたら④を戻し、スプーンでタレを回しかけながら更に煮詰める。
- 丼ぶりにご飯を盛り、焼きのりを敷いて⑤をのせ、②を添える。仕上げに、青じそを千切りにして小高く盛り、金ごまを散らす。
- いわしには、カルシウムやビタミンB2などの栄養が豊富に含まれ、成長期のお子さんからお年寄りまで、様々な調理法で手軽に頂けるおすすめ食材の一つです。青魚特有の臭みがあるため、塩を振って水分と一緒に取り除きましょう。
- 蒲焼のタレには、ミネラルを含むきび砂糖を使用することで、白砂糖とみりんの役割を果たし、コクのある甘みとツヤを与えてくれます。
- 小松菜や人参は、より栄養素の吸収を高めてくれる、ナムルや炒めものなど油との組み合わせがおすすめです。
材料(4人分)
- 鶏ささみ肉
- 約320g(約8本)
- 薄力粉
- 適宜
- 卵
- 1個~
- パン粉(細目)
- 適宜
- 揚げ油
- 適宜
※油の給水率15%とする。 - にんにくすりおろし
- 小さじ1/2~
- ゆずこしょう
- 小さじ1
- しょうゆ
- 大さじ2
- みりん
- 大さじ3
- 酒
- 大さじ2
- ベビーリーフ
- 60g
- 人参
- 40g
鶏ささみ肉のミラノ風カツレツ
カロリーが低く肉質も柔らかな鶏のささみ肉を使った、シンプルで軽い食感のカツレツです。良質なたんぱく質とコラーゲンは、肌の張りを保ちツヤを与えてくれる嬉しい食材の一つです。
本家はトマトソースを合わせますが、日本の食卓に合う様、簡単和の香味ソースを合わせています。
粒の細かいパン粉をまとわせた軽い食感のミラノ風カツレツは、麺にもご飯にも合う人気のメニュー!
ソースや添える野菜を代えて、ご自宅で楽しくアレンジするのもおすすめです。
- 鶏ささみ肉は、筋を除いてラップで上下を挟み、手で押して厚さ約5mmに伸ばしておく。
- 鍋に、調味料{にんにく+ゆずこしょう+しょうゆ+みりん+酒}を入れ、火にかけてアルコールを飛ばし、煮詰めておく。(※a)
- 人参は、ピーラーで細長く剥き、塩を加えた熱湯で硬めに茹でておく。
- 鶏ささみ肉は「薄力粉→卵→パン粉」の順に衣をつける。
- フライパンに、油を約1cm程入れ、①を中火で香ばしく両面熱を通す。
- 皿に、②を置き、ベビーリーフと人参を添えて、(a)を回しかける。
- カツレツの衣には、パセリの他にも黒ごまや青のりなどアレンジを楽しんで頂けます。お子様に合わせて、辛みを除いたソースや甘みを加えたものもおすすめです。