梅雨明けの早い今年の夏、例年をみても厳しい暑さに悩まされることになりそうです。夏バテと聞くと、真夏に起こる症状の様にも思えますが、実際には残暑厳しくなる8月下旬から9月にかけて増えてくる症状なのです。夏バテの根本的な原因は暑さなのですが、それに伴って生じる「栄養バランスの偏った食事」や、「ビタミン&ミネラルの不足」「睡眠不足」「冷え」などが直接関わる原因となっている様です。いつもと変わらない行動であっても、高温多湿の中に置かれた時、人は体温を一定に保とうとして必要以上にエネルギーを消費し、体には大きな負担を掛けてしまいます。
様々な症状の鍵となる自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」とがあり、環境に応じてそれぞれのスイッチを切り替えています。しかし、炎天下とエアコンの効いた室内を行き来することで、急なスイッチの切り替えから混乱し、体温調節が上手にできなくなることがあります。体の様々な機能を司る自律神経!そのバランスを保つポイントは日常生活の中にあり、いかに意識して過ごすかが大切になります。食生活においては、たんぱく質+ビタミン+ミネラルのバランスが鍵に。1食で全ての栄養素を補うことは容易ではありませんね。1日=3食のトータルバランスを意識し、偏りの少ない食卓を心掛けましょう。生活リズムまた食事バランスにおいても、身近にできることから取り入れ、夏バテ知らずの生活習慣を身につけましょう。
※食事療法とは・・・・・単純に薬と食事を同列に置くものではなく、現代人の誤った食生活が、ガンをはじめとする現代病を引き起こしているという考え方が根底にあります。誤った食生活や人工的な食事、添加物の過剰摂取や偏った栄養などを根本から変えようとするものです。本来人間の持つ、治癒力・免疫力・体内代謝を高める食事内容を心がけましょう。
夏バテの原因となる相互関係
それは夏バテの原因!?チェック
□遅くまで起きていることが多い
□お酒を飲むことが多く、あまり食事を摂らない
□外食が増えた
□冷房の効いた場所にいることが多い
□普段からあまり水分を取らない
□趣味など自分時間を楽しむことが少ない
□朝昼夜の3食、きちんと取れないことが多い
□お風呂に入らず、シャワーで済ませることが多い
□就寝時にはエアコンを低い温度(27度以下)に設定している
□偏った食事内容になることが多い
□寝つきが悪く、常に睡眠不足を感じる
□冷たい飲み物を好んで取る
□日常、屋外と屋内を行き来することが多い
自律神経を整える生活リズム!
- 毎日同じ時間に起床 ⇒ 決まった時間にカラダを目覚めさせ、カラダリズムを作りましょう。
- 起床したら、太陽を浴びる ⇒ 太陽の光を浴び、体内時計をリセットしましょう。
- 寝起きに、1杯の水を飲む ⇒ 胃に水分を入れて活動スイッチをON!血流を促します。
- 朝ごはんを、きちんと食べる ⇒ 朝低くなりがちな副交感神経を高めましょう。
- 旬の食材を積極的に取る ⇒ 栄養価が高く一番美味しい時期に、食からパワーをもらいましょう。
- 咀嚼回数を増やし、しっかり噛む ⇒ 栄養素の効果的な摂取と消化を助け、自律神経を整えます。
- 適度な運動を ⇒ 代謝を上げ、朝の交感神経から夜の副交感神経へとスムーズに移行させます。
- 楽しい会話とコミュニケーションを ⇒ 日常のストレスを、その日の内にリセットさせましょう。
- 自分時間を大切に ⇒ 趣味や好きなことをゆっくり楽しむことで、心身共にリラックスさせましょう。
- お夕飯は就寝3時間前までに ⇒ 胃に食べ物があると、睡眠の質が下がるので気をつけましょう。
- お風呂の習慣を ⇒ シャワーだけでなく、時々ぬるめのお湯でゆったりバスタイムを過ごしましょう。
- 夜更かしせずに、早めの就寝を ⇒ 一日のリズムを崩さないことが、自律神経に優しく働きます。
少ない器でバランスメニュー!
例) カレーライスに⇒ 野菜サラダと茹で卵 + 牛乳
例) 豚汁に⇒ 茹でうどん + キムチ冷奴
例) 野菜や果物のスムージーに⇒ 牛乳or豆乳 + はちみつ +シリアル
例) とろろご飯に⇒ 焼き鯵と青じそ + みょうが + 卵
例) 根菜肉味噌に⇒ レタス + きゅうり + 豆腐 +ご飯や麺 など
材料(4人分)
- ご飯(白飯又は麦飯)
- 丼4杯分
(約560g~) - 鯵(あじ)の開き
- 小2尾分
(約300g) - 金ごま
- 大さじ1
- 味噌
- 大さじ2
- しょうゆ
- 小さじ1
- 山芋(やまと芋又は自然薯など)
約400g- 和風だし汁
- 200cc~
- 青じそ
- 10枚
- みょうが
- 3個分
- うずらの卵
- 4個
ほぐし鯵のとろろめし
「山の鰻(うなぎ)」とも言われる栄養価の高い山芋に、香ばしい焼き鯵(あじ)のほぐし身を加えた、疲れた胃にも優しいメニューです。白いご飯にいくつものおかずを添える食卓に比べ、少ない品数でも栄養のトータルバランスが作りやすいことでもおすすめです。山芋には、デンプン質を分解するアミラーゼが豊富に含まれていることから、消化を助け生のままでも美味しく頂ける万能食材です。粘り気の成分であるムチンには、胃の粘膜を潤し様々な刺激から胃を保護する働きがあります。山芋にはいくつかの種類がありますが、粘り気が強いほどこのムチンが豊富に含まれています。山芋は和風だしを合わせて、お好みのとろみでどうぞ!
- 鯵は、両面を香ばしく焼いて、身をほぐしておく。
- 金ごまは、フライパンで香り良く煎っておく。
- 山芋は、皮をむいておく。
- 青じそとみょうがは、千切りにしておく。
- ① すり鉢に、金ごまを入れてすりつぶし、更に味噌としょうゆを加えてすり合わせる。
- ①に山芋を加え、円を描く様にすりおろす。
- ②へ、和風だし汁を少しずつ加えて混ぜ合わせ、好みのとろみに調節する。
- ③へ、鯵(あじ)のほぐし身と青じそ(1/2量)を加え、軽く混ぜ合わせる。冷蔵庫で冷やす。
- 器にご飯を盛り、④をかける。青じそ(1/2量)とみょうがを盛り、うずらの卵を添える。
- 食欲の落ちるこの時期に、のどごしの良いとろろと香味野菜で食のすすむ一品に。鯵の干物の塩分が強い場合には、味噌の分量を調節しましょう。
材料(4人分)
- 合挽き肉
- 200g
- 塩、こしょう
- 適宜
- 筍(水煮)
- 60g
- しいたけ
- 中3個
- 白ねぎ
- 1/6本分(大さじ1)
- にんにく(みじん切り)
- 小さじ1
- しょうが(みじん切り)
- 小さじ1
- 油
- 大さじ1
- 甜麺醤
- 大さじ2
- 豆板醤
- 小さじ1/2
- 水
- 大さじ1
- 酒
- 大さじ1
- しょうゆ
- 小さじ1
- みりん
- 小さじ1
- 片栗粉
- 大さじ1/2
- 水
- 大さじ1
- ごま油
- 小さじ1/2
- 添え物
- 木綿豆腐、レタス、かいわれ菜、千切りきゅうり、白髪葱など
万能!根菜肉味噌
合挽き肉や根菜を、中華風の甘辛味噌と豆板醤で和えた万能肉味噌です。そのまま頂くのはもちろん、麺や豆腐にのせて!レタスやライスペーパーに包んで!お好みのアレンジで美味しく召し上がって頂けます。ご自宅にある、夏野菜の“なす・トマト・ししとう”を一緒に炒めても良いでしょう。常備菜として作り置きしておくと、一品プラスしたい時にも活躍します!主役にも脇役にもなる肉味噌でバランスの取れた食卓に。
- 筍、しいたけ、白ねぎは、それぞれ細かく刻んでおく。
- 調味料(甜麺醤、豆板醤、水、酒、しょうゆ、みりん)を、器に合わせておく。
- フライパンに油を入れ、にんにくとしょうがを香りが立つまで炒める。
- ①へ、合挽き肉を入れ、塩・こしょうをして炒め、筍、しいたけ、白ねぎを加えて更に炒める。
- ②へ、合わせ調味料を加えて混ぜ合わせ、水溶き片栗粉を少しずつ加えてとろみをつける。
- ③へ、ごま油を鍋肌に回し入れ、ツヤを出して仕上げる。
- 器に、お好みの添え物を置き、④をのせる。
- 単調になりがちなしっかり目の味付けには、食感や香りの異なる素材を組み合わせて、飽きのこない味付けに。合挽き肉は、脂と味のバランスから、豚肉+牛肉または豚肉+鶏肉がおすすめです。